みなさま、外出自粛お疲れ様です。
非常事態宣言が延長されましたね。
アウトドア派の人は折角のいい陽気が続いているのにストレスフルですね。
こんな時にはクサっていないで、普段しないテーブルトップ撮影でもいかがでしょうか?
テーブルトップ撮影?
カタカナ語にしてしまいましたが、商品撮影、要は物撮です。
光の考え方が風景などとはちょっと違うので、
頭の体操としてはちょっといいかもです。
今回の投稿は、コロナの時期ですので、
普段アウトドアで風景などを撮っているアマチュアカメラマンに向けて書いていますが、
このタイミングでネットショップを自力で開業してみよう、
親子で自炊の機会が増えたので記録を残したり、インスタにアップしたい、
という方にも参考になるかもしれません。
外出自粛中ですので機材は事務所に置きっぱな関係で、
作例は既存の写真です。
全て一眼レフで撮影していて、ストロボで撮影したものもありますが、
考え方としては、スマートフォンでも自然光でも同じですので、
参考にしてください。
光について
風景撮影でも光って大事ですよね。
青空を綺麗に出すには順光だし、
印象的な逆光、
ドラマチックなサイド光。
その辺りは物撮でも同じなのですが、
なぜか順光(正面からの光)で撮るものだと思っている人が多いかと思います。
人物も同じで僕が逆光で撮ろうとすると驚かれたりしますが、その話はまた別の機会に。
そして今回は、サイド光、できたら逆光に挑戦して見てください。
風景と物撮の光の扱いで違うところは、
風景の場合は欲しい光がある時期・時刻にその場所に行って待機しておかないといけませんが、
物撮の場合は工夫次第で光がどうとでもなる、こっちから追いかけていけるところでしょうか。
そうはいっても、光の綺麗な時間、方角というものはありますので、
普段から気をつけて見ていてください。
朝の東窓や、日中の南窓などはわかりやすく綺麗だったりしますが、
オススメは北窓、柔らかい光が長時間安定しているので、
ふんわりした光を使って撮りたいなら北窓です。
ちょっと暗いので三脚を使うことと、ホワイトバランスの設定には注意してくださいね。
ホワイトバランスの詳しい話はまた今度。
さて、サイド光と逆光の話。
まずは、順光、といっても真正面にカメラを構えたら自分の影が入ってしまいますので、
ななめ45度ぐらいから。
商品の色や形を表現するには一番いい角度で、
白い商品で白さを再現するにはほぼこの角度しかなのですが、
雰囲気のある写真に仕上げるのは結構難しいです。
小道具をいろいろ凝って見てもなんとなく中途半端感が出てしまいます。
もし、窓がたくさんある部屋なら、背景に別の窓を写しこんだりすると、
いい感じに仕上がってきます。
*左45度ぐらいからの光です。右側の暗いところと比べて見てください。
商品の白さを出すにはこのくらい光が当たっていないとくすんだ感じになってしまします。
*ストロボですがやはり左45度ぐらいから。色が出ていて、質感もこれはこれでいいのですが、
後の半逆光と比べて見てください
次にサイド光、真横からのひかりです。
明るいところと暗いところが半々で、一番ものの立体感が出る角度ですね。
僕はそういう依頼は来ないのですが、
グラビアアイドルなどはこの角度の光で撮られていることが多いですね。
余談でした。
多分、今回の中では比較的簡単な光の角度だと思います。
ぜひ最初にトライして見てください。
お料理なんかは結構この角度で撮ることも多いです。
*タオルのように白の中に質感のあるものは順光だとべっとりと潰れてしまいます。
清潔感が大事なので半逆光だとギリギリに白さが難しいです。
*ボトルの形状がよく出ていてラベルの色も正確に再現されています。
次に逆光。
完全に逆光に入ると、ふんわりした雰囲気のある写真が撮れます。
ポイントは、レフ板を使ってしっかり手前を明るくしてあげることと、
オートで撮っている人は暗くならないように露出補正をすることです。
iPhoneのひとはピントを合わせる資格の横に小さなお日様がありますので、
上にズリズリ動かして見てください。
レフ板ですが、白いものならなんでもいいです。
コピー用紙とかでもいいのですが、薄いと固定するのが大変ですね。
ノートを広げてぺらぺらしないようにクリップげ止めるとか、
お台所のまな板だとか、
シーツやTシャツを吊ったり
発布スチロールなんかが一番いいので、
家電を買った時に入っているいい感じに薄いやつがあったらとっておいてください。
レフ板はサイド光でも、この後の半逆光でも使うのでできたら何か用意してください。
別に買わなくてもいいです、僕も手作りですから。
実は市販の汎用品よりも撮影に合わせて自分で作った方が使いやすいのです。
レフ板の当て方って実は難しいのですが、
シャドーの中からレフが当たった途端にディテールが浮かび上がってくるとワクワクします。
*ストロボ撮影ですが、北窓の柔らかい光で試して見てください。
*お部屋のほっこり感
さて、最後に半逆光。
半逆光ってなんじゃい?
逆光とサイド光の半分ぐらい、斜め奥45度ぐらいからの光です。
斜め奥45度は、
逆光の状態から横に45度でもいいですし、
上に45度でもいいですし、
ななめに45度でも大丈夫です。
ややこしいですね。やってみたら、あーそういうことかと思うと思うので、
手を動かして見てください。
半逆光のいいところは、素材の材質がよく出てくるところです。
うまく質感が出てくると気持ちいいですよ。
お料理のシズル感なんかもこの角度ですね。
*順光のカバンとは色が違うのですが、質感はよく出てます。
*サイド光と比べて質感がよく出ていますが、くすみが出るギリギリの調整です。
*雰囲気はありますがサイド光よりも形態感とラベルの色が少し落ちます。
どちらがいいということではなく目的の違いです。
*いい感じのシズル感です。
*ドラマでも出てきたイリヤプラスのマフィン、サクサク感が出ています。
*ベリーのツヤ感。実はモナコでの撮影です。
*これからの季節、ガラスの器で涼やかな雰囲気にもぴったり。
どうでしたか、初めての物撮は。
カメラのポジションとかでも見え方が結構変わってきますので、
いろいろ試して見てください。